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シーサイド・エリア 1010美術 1010Art Gallery

現代の美術、新しい芸術、未来を希望する芸術を常に意識して企画

2014年、横浜中華街にオープンした30㎡ほどの小さなギャラリーです。

コンテンポラリーアートの真摯な作り手達を応援し続ける為に企画展示の方法のみで運営しています。

オープン後まだ8年ですが、新人、中堅、経験豊富、多国籍の作家が、1010美術での個展のために創作をしています。

その作品群を観る人々が、驚き、共感、希望、喜びを感じてくださっていると信じています。これからも作家が1010美術を特徴づけ、成長させてくれるはずです。

「中華街のオアシス」と1010美術が称されたことがあります。芸術は観る人に寄り添い、癒しを与えることもありますので、この小さな空間がそう呼ばれたのかもしれません。

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営業

11:30〜18:30 定休日:水曜

TEL

045-680-4033

SNS

住所

横浜市中区山下町1010 Art Gallery 1010美術

ミナトノアート2023 展示プログラム

加藤史朗 ー時を刻むー

10月21日(土)〜11月5日(日)

加藤史朗 ー時を刻むー

本展では版画技法の銅版画、雁皮刷りを用いた立体作品を発表する。
約半世紀に渡る刷り師としての経験の豊かさが、加藤史朗氏自身の作品に昇華される。
モチーフは時、過ぎた時、未来の時。
加藤史朗が刻む時の表現に、観る人は作品に投影される何かを確かに感じるはず。

是非ギャラリーで、直接、作品の深淵さにゆっくりと触れて頂ければ幸いです。

ギャラリスト 倉科敬子

時の刻印
・40年以上版画工房として、多くの作家の多様な表現の要望に、妥協することなく対応してきました。
そこで培ってきた技術で、銅版画の新たな可能性を試み、表現して行きます。

・自作のグランドとインクの制作
自作のグランドは、主に普及している速乾性のタイプだけでなく、他にもグランドが表現する多様なパターンは多くの可能性を秘めています。
銅版画の線は1ミリの間隔に10本の線を彫っても、1本1本の線が明確に刷れます。お札の肖像画が良い例でしょう。
自作のグランドは、乾くと自然にひび割れが起こるグランドで作品を制作しています。
微細な線の集合体と、流動的な面を持ち得る表現を心がけています。

・自作インクと自作焼きアマニ油
黒の顔料を5~6種類混合して、強く深みのある黒のインクを作っています。
何度も焼き入れした焼きアマニ油は、多量の顔料を入れても粘りも強くて拭きやすく、
艶があり、深みの強い色のインクとなります。

・版作り
製版は自然現象を大切にし、物質的な素材は徹底的に自作し、一つ一つのプロセスを独自の技術で制作に取り組んでいます。
意味のイメージを形象化する表現ではなく、無意味な現象をある領域へ引き上げて、銅版画の新たな可能性の表現を拡げていきたいと思います。
時間の構築であるが、人が刻む規則的な時間ではなく、製版も自分の行為も自然の流れる時間の中で制作しています。

 加藤 史郎
1949年  4月3日岐阜県生まれ 
1972年  和光大学 人文学部芸術学科卒業
1972年  フジ美術版画工房にて木村希八氏に師事
加山又造、東山魁夷、香月安男、片岡球子、菅井汲、野田哲也、池田
       満寿夫等のリトグラフを刷る
1976年  東京にて加藤史郎版画工房設立
1977年  岡本信冶郎氏 銅版画、リトグラフ刷る
1978年  岐阜県に工房移す
       岐阜県美濃市 井上源二氏に紙漉き師事
1979年  浪打栄光氏 銅版画、リトグラフ刷る
1980年  橋本良文氏、岡本信治郎氏、佐々木コマ氏 リトグラフ刷る
1981年  岡本信治郎氏、浪打栄光氏 リトグラフ刷る
1982年  アレン ジョーズ氏、 マイケル グレイブス氏 他 
アメリカ オハイオ プラサダプレス版画工房にて リトグラフ刷る
1983年  井田照一氏 銅版画刷る
1984年  井田照一氏 紙の作品制作
1985年  横浜に工房移す
       加納光於氏 高月版画工房にてリトグラフ刷る
1986年  浪打栄光氏、落田洋子氏 銅版画刷る
1987年  田口安男氏、浪打栄光氏 銅版画刷る
1988年  森村泰昌氏 銅版画刷る
1989年  落田洋子氏 井田照一氏 銅版画刷る
1990年  井田照一氏 銅版画刷る
1991年  池田あき子氏 銅版画刷る
1993年  鎌倉に工房を移設 
       落田洋子氏 銅版画刷る
1994年  井田照一氏 銅版画刷る
1995年  北川健次氏 銅版画刷る
1996年  立石修二氏 銅版画刷る
1997年  北川健次氏 銅版画刷る
1998年  秀島由己男氏、井田照一氏 銅版画刷る
1999年  池田あき子氏 銅版画刷る
2000年  池田あき子氏 銅版画刷る
       福山小夜氏 「高倉健の世界」銅版画刷る
2001年  北川健次氏 銅版画刷る
2002年  北川健次氏、池田あき子氏 銅版画刷る
2003年  北川健次氏 銅版画刷る
2004年  北川健次氏、池田あき子氏 銅版画刷る
2005年  名古屋芸術大学 夏期版画講義 
       フジコ フェミング氏 銅版画刷る
2006年  フジコ フェミング氏、北川健次氏 銅版画刷る
2007年  北川健次氏、フジコ フェミング氏 銅版画刷る
2010年  ファン ウェイ氏 銅版画刷る
2011年  名古屋芸術大学 夏期版画講義
       リー氏、池田あき子氏、西岡弘昭氏 銅版画刷る 
2013年  小松美羽氏 銅版画刷る
2014年  古吉弘氏 銅版画刷る
2015年  古吉弘氏 銅版画刷る
2017年  小松美羽氏 銅版画刷る
 
2022年  個展 加藤史郎銅版画展 アートギャラリー884にて
2023年  グループ展 ギャラリーK